専門性が高い職種ではできるだけ早期にキャリアプランを決め、それに従って適切なキャリア構築をしていくことが成功につながると一般的には言われている。しかし、IT業界では少し事情が異なり、必ずしも同じキャリアプランをいつまでも保持し続ける必要はない。
IT業界ではキャリアプランを描き直せるのが面白いところであり、むしろ早期に決めたプランに執着してしまうと失敗することもある。柔軟に考えて最適なキャリアパスを進むように心がけた人が業界で大きな成功を遂げているのがIT業界の特色だろう。この背景にはIT業界の発展が急速に進行していることが挙げられる。新しい技術が生まれて社会の中心に立つようになると、それまでの常識が一切覆されることも多い。中心的になっている技術の変遷によってキャリアとして何が重宝されるかが変化していくのである。そのため、どんな技術が生まれてきているかを確認し、それに応じて理想的なキャリアの終着点を考えなければならない。
適宜見直しをしていくと、他のエンジニアが気づいていないような将来性の高いキャリアパスが見つかることもあり、大手を振ってその道を歩み始められることもあるだろう。どれだけIT業界に精通し続けているかによって立てられるキャリアプランにも違いが生じるが、情報を集めて分析するのがマイナスに働くことはない。そして、得られた知識は業務にも活用できるため、仕事にもプラスに作用する。成果を上げればキャリアプランの選択肢も増えていくため、見直しをする面白さも倍増していくのである。